【大胆予測】大久保嘉人は川崎フロンターレに戻りたがっている?
<大久保の今の仕事は…>
2017シーズン、大久保嘉人が新天地のFC東京で苦しんでいる。今季の11節までJ1の10試合に出場しながら、シュート総数は22本。1試合の平均シュート数は2.2本で、13シーズンから3年続けてJ1得点王に輝いた実績からすると、物足りない数字に見える。
実際、昨季の川崎フロンターレ時代の同時期に比べるとシュート数は極端に少ない。大久保本人がフラストレーションを溜めていることは今季J1の札幌戦後のコメントからも分かる。メディアから発信された大久保のコメントは以下のとおりだ。
「選手が止まっちゃってるんだよ。動いてないから、得点を奪うためのパスが単なるボール回しになってしまっている。ひとりがディフェンダーを引き付けたのに、そのスペースに走り込まない」
こうした発言をしたのは一度だけではない。札幌戦の前の鳥栖戦後にも、大久保はこんな発言をしたという。「サッカー、したいよね……」と。
今季の大久保は得点を奪うことよりも守備へのタスクが重視されているような気がする。直近の柏戦ではシュート0本。前線からのプレスでボールを奪うことが明らかにメインの仕事になっているのだ。
だからこそ、大久保はフラストレーションを溜めている。自分は何のためにFC東京にへ来たのかと。「得点王になること、FC東京を優勝に導くこと」。それを成し遂げようとしているのに、実際に任されているのが守備のタスクとなれば、もどかしい気持ちになるのは当然だ。
<大久保が理想を追求するなら、チームを変えるしかない>
「ボランチとの距離が遠い」「もっと縦パスが欲しい」など、これまでの大久保の発言を鑑みれば、ひとつの結論に行き着く。おそらく大久保は昨季までの川崎フロンターレのパスサッカーを実践したいのだろう。しかし、今季のFC東京は実際に守備重視のサッカーを展開している。
ディフェンスに重きを置いたチームがいきなりパスサッカーを展開することなど土台無理な話だ。それこそシーズン単位で変革しなければ、サッカーのスタイルなどそう簡単に変えられるものではない。
つまり、今のFC東京で大久保が目指すような攻撃的なサッカーを実践することは難しい。大久保が理想を追求するなら、チームを変えるしかない。要するに、川崎フロンターレに戻ることが彼のストレスを軽減するうえで最善策になる。
パスサッカーへのこだわりを何度も口にしている大久保。そう考えると、彼は川崎フロンターレに戻りたがっているのではないかと思ってしまう。