内田篤人の目線から見た「もっとも嫌なFWとは?」
<「気持ちで勝負する」なんて言うストライカーもいる>
テクニック系、スピード系、パワー系など、フォワードにはいろんなタイプの選手がいる。なかには、そうしたファクターに頼らず、「気持ちで勝負する」なんて言うストライカーもいる。
もっとも、どのタイプと断定できない選手もたくさんいる。例えばリオネル・メッシはスピードとテクニックの両方を備え、クリスティアーノ・ロナウドはテクニック、スピード、パワーのすべてを持ち合わせているように、3つのどれかに分類するのは難しい。
とはいえ、どの選手にもたいてい最大の特長というものがある。メッシのそれはおそらくテクニックだろうし、アリエン・ロッベンならスピードというように、なんとなく分類することは可能だろう。
では、プロの目線から見た「もっとも嫌なFW」はどんなタイプなのか。ひとつのサンプルとして、シャルケに在籍する内田篤人の以下の答えは興味深い。
──パワー、テクニック、スピードのなかで、一番嫌なタイプは?
「テクニック。技術がある選手は嫌です。時間、疲労に関係なく、ミスはしないので。正直、なにを考えているか分からない(笑)。パワーもしくはスピードタイプなら、ある程度距離をおけば対策は練れますが、技術がある選手は離れたら好きにやられるし、くっついたら重心を外される。やはり、技術は嘘をつかない」
引用:サッカーダイジェストWEB
【内田篤人|独占インタビュー】多岐に渡る話題に触れてくれた復帰前の告白。「日本人で一番マークしにくいFWは…」「真司が少し心配かな」 | サッカーダイジェストWeb
<ロナウドの凄いところも内田にしてみれば…>
その内田は違うインタビューでも、「技術こそもっとも厄介」的な発言をしている。
「技術は裏切らないです。疲れててもサイドネットに打てるかどうか、それは技術であり気持ちじゃないです。例えば(シャルケのチームメイトである)フンテラールは『サイドネットしか見てないじゃん』っていうくらい、そこにしか蹴らない。30歳を過ぎても、彼は点を取りますからね。やっぱり技術なんですよ」
クリスチアーノ・ロナウドの凄いところも、そんな内田にしてみれば「技術」になる。
「結局は点を取るんです。もちろん、強い気持ちがあったうえでの技術ですよ」
もちろん、これは内田の見解であって、なかには「スピード系が苦手」「パワー系が嫌だ」というプロフットボーラーもいるだろう。ただ、“DFが嫌がるFW像”を炙り出すうえで、彼のコメントは貴重なサンプルになるはずだ。