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【日本代表】残り3試合のロシアW杯予選で最大の懸念事項は?

<9月のサウジアラビアは気候的にも厳しく…

 

 ロシア・ワールドカップ出場をかけたアジア最終予選も残すところ、3試合。7節を終えたグループBで首位に立つ日本は、6月にアウェーでイラク、8月にホームでオーストラリア、9月にアウェーでサウジアラビアと戦うが、できればホームのオーストラリア戦で予選突破を決めたい。

 

 というのも、9月のサウジアラビアは気候的にも厳しく、そうした環境で戦った場合は当然ながら体力の消耗が懸念される。ただでさえ勝つのが難しい中東のアウェーゲームで、気候的な問題、さらに予選最終戦というプレッシャーにも悩まされるとなると、相当厳しい戦いになる。

 

 だからこそ、6月のイラク戦は引き分けすら許されない。日本は現在グループBの首位とはいえ、2位のサウジアラビアと同勝点、3位のオーストライアとの勝点差は3しかない。いわば混戦状態で、胡坐をかいていられるような状態ではないのだ。

 

<CBの吉田か森重を失った場合は緊急事態になる>

 

 チームに目を移しても、懸念事項はある。なにより気になるのはCBだ。不動のレギュラーである吉田(サウサンプトン)と森重(FC東京)はいずれもイエローカードを1枚もらっており、あと1枚で出場停止になる。仮にイラク戦でそのうちのどちらか、もしくは2人揃って警告という事態になれば、ハリルジャパンは窮地に追い込まれるかもしれない。

 

 なにしろ、彼らの代役は槙野(浦和/代表24キャップ)、昌子(鹿島/代表2キャップ)、丸山(FC東京/代表2キャップ)と代表経験の浅い選手ばかり。「24キャップ」の槙野もハリルホジッチ政権下では左SBを任されることが多く、4バックのCBとしては未知数だ。経験がものをいうポジションだけに、できれば吉田と森重を失う事態だけは避けたい。

 

 イラク戦に勝ったとしても、吉田と森重を失えば、続くオーストラリア戦で彼らを起用することはできない。ワールドカップ出場が決まる“大一番”のオーストラリア戦で、例えば昌子や丸山に代表のレギュラーが務まるのか。ガチガチに緊張してミスを連発……、ということになっても不思議はないのである。

 

 経験値で言えば今野(ガンバ大阪)という選択肢もある。ただ、CBにサイズを求めてきたハリルホジッチ監督がこのベテランを最終ラインで起用する可能性は低いだろう。

 

 ここまであまり指摘されていないCBの選手層の薄さ。吉田や森重を出場停止で起用できなくなった場合、ハリルホジッチ監督に“秘策”はあるのだろうか。