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【U-20ワールドカップ】日本が見習うべきウルグアイの勝負強さ

<試合内容は完敗に近かった>

 

 5月24日、U-20ワールドカップのグループリーグ第2戦に望んだ日本がウルグアイに0-2で敗れた。38分にスキアッパカッセの単独突破から先制されると、後半のアディショナルタイムに2点目を奪われたのだ。

 

 途中出場の久保建英、堂安律らが何度かウルグアイのゴールに迫ったものの、日本は最後まで頑強な守備網を崩せなかった。健闘したようにも見えるが、内容は完敗に近かった。球際の強さ、ボールに詰めるスピード、決定力、そして試合の流れを読む力、そのすべてにおいて日本はウルグアイに劣っていた。

 

 それにしても、ウルグアイの堅守と勝負強さは相変わらずだった。3位に食い込んだ2010年の南アフリカ・ワールドカップでもそうだったように、老獪な守備で相手の攻撃をいなしつつ、抜群の決定力でリードを奪うしたたかさはこの国の持ち味。それは、アンダー世代の代表チームにもしっかり受け継がれている。

 

<サッカーは芸術点を争うスポーツではない>

 

 どこか真っ直ぐで、綺麗にプレーしようとする日本は、こういう相手が大の苦手だ。確かにテクニックとパスワークで上回っていた部分があったかもしれないが、サッカーは芸術点を争うスポーツではない。なにより重要なのはゴール。それを改めて教えてくれたのが、この日のウルグアイだろう。

 

 多少主導権を握られても最終的に勝てばいい。ウルグアイが日本に見せつけたのはいわゆる勝負強さだ。ちなみに、後半のアディショナルタイムに“左サイドバック”のオリベイラがオーバーラップから決めるあたりに、ウルグアイの底力を感じた。体力が消耗している試合終盤にあそこまで走りぬいてゴールを射抜くのは簡単ではない。

 

 ウルグアイ戦でキャプテンを務めたCB中山雄太のコメントが、日本とウルグアイの差を如実に物語っていた。

 

「決めるところで決められなかったり、耐えるところで耐えられなったり、そういうところの差でやられた。ゴールへの質が出た試合だったと思う」