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【17.5.25 ハリルホジッチ監督コメント④/選出理由FW編】「大迫がいるのは大事です」

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 photo by muo1417

 

 6月7日のシリア戦、13日のイラク戦に向けた日本代表メンバー発表のハリルホジッチ監督のコメント③からの続きとなる<選出理由FW編>を紹介する。

 

<選出理由FW編>

「久保(裕也)は継続して点を取りました。(本田)圭佑が戻ってきてくれたことも嬉しいです。(ボローニャ戦)点を取りましたよね。いつも圭佑を信頼していて間違っていなかったと思わせてくれました。クラブではあまりプレーしていませんが、トレーニングはしっかりしていました。ミランは競争が激しいですからね。最近の試合ではフリーキックでゴールを決めましたし、気を緩めていないところは嬉しいです。ただ、A代表で定位置を確保するためには戦わなければいけない。これは全員に言えることです。

 

 少し難しいシーズンを送ったのが(原口)元気です。チームの事情があったのか、彼とは少し厳しめのディスカッションをしました。ここ最近の2試合は素晴らしかったと思います。元気はA代表で見せたことをもう一度やってくれると期待しています。

 

 乾(貴士)は宇佐美(貴史)との競争でしたけど、最近は素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。ただ、怪我があり合宿に間に合うかどうか状況を見なければなりません。A代表に戻ってきてくれて嬉しいですね。クラブとA代表では役割が違うので、しっかり説明するつもりです。正直、乾の足首の状態は分かりません。準備ができていなければバックアップメンバーを使います。

 

 大迫(勇也)は少し怪我がありました。少し早く復帰しすぎたかなと。でも、そのおかげで怪我の回復も早くなったかなと。それに、試合で素晴らしいゴールも決めました。大迫がいるのは大事です。

 

 岡(埼慎司)は常にハーフ(45分)は出ています。A代表ではもっと点を取ってほしいと思っていますが、パフォーマンスは常に良い。浅野(拓磨)は最近(クラブで試合に)出ていません。以前は良いプレーをしていたので何かあったのかなと。武藤(嘉紀)も考えましたが、私の戦略では浅野が必要です。イラク戦では、最後の15分に相手の背後を取る選手が必要になるかもしれません。浅野や武藤はそういう選手です。

 

 Jリーグでも良いプレーをしている選手がいますね。興梠(慎三)、金崎(夢生)、杉本(健勇)。杉本のことは昨年も話しましたが、今も伸びています。興梠、金崎、小林(悠)もコンスタントに良いパフォーマンスを出せれば、この競争に入ってきます。今回いないからと言って次に呼ばないわけではありません。この合宿で新しい若い選手もいます。私のチョイスが良いメッセージになってくれることを期待します」

 

 (日本サッカー協会Youtube公式チャンネルで生中継された会見で、ハリルホジッチ監督が話した言葉をもとに構成したもの)

 

 ちなみに、今回招集された25人のメンバーは以下のとおり。

GK
川島永嗣(メス)
東口順昭ガンバ大阪
中村航輔柏レイソル)★
DF
長友佑都インテル
槙野智章浦和レッズ
三浦弦太ガンバ大阪)★
吉田麻也サウサンプトン
酒井宏樹マルセイユ
酒井高徳ハンブルク
昌子源鹿島アントラーズ
宇賀神友弥浦和レッズ)★
MF
倉田秋ガンバ大阪
香川真司ドルトムント
山口蛍(セレッソ大阪
遠藤航浦和レッズ
今野泰幸ガンバ大阪
加藤恒平(PFCぺロエ・スタラ・ザゴラ)★
出口陽介(ガンバ大阪
FW
岡崎慎司(レスター)
本田圭佑ミラン
大迫勇也(ケルン)
原口元気ヘルタ・ベルリン
久保裕也(ヘント)
浅野拓磨シュツットガルト
乾貴士(エイバル)
?
★=A代表初選出
※招集メンバー、在籍クラブは5月25日現在。

 

 今回ハリルホジッチ監督はそれまで代表の常連だったGKの西川、センターバックの森重、MFの清武弘嗣らを外す一方で、GKの中村、CBの三浦、サイドプレーヤーの宇賀神、ボランチの加藤を初招集。シリアとのフレンドリーマッチで彼らをテストしたい意向もあるからだろうが、意外な人選と言えた。

 

 気になるのはコンディションが整っていないという今野と乾がイラン遠征(イラク戦はテヘランで行なわれる)に帯同できるかだ。もし厳しい場合は、バックアップメンバーから代役が選ばれる予定だ。

 

 ちなみに、日本はアジア最終予選の7節を終えてグループBの首位に立つ。グループBの順位と勝点は以下のとおり。1位/日本(勝点16)、2位/サウジアラビア(勝点16)、3位/オーストラリア(勝点13)、4位/UAE(勝点9)、5位/イラク(勝点4)、6位タイ(勝点1)。

 

 イラク戦に勝ってもまだワールドカップ出場は決まらない。そういう状況もあって、ハリルホジッチ監督は「本番はこれから」的なニュアンスのコメントを今回の会見でしていた。

 

 日本はイラク戦の後に、ホームのオーストラリア戦、アウェーのサウジアラビア戦が控えている。最後に中東勢との一戦を残していることで、ハリルホジッチ監督は6月13日のイラク戦では必勝を掲げている。

 

 6月7日のシリアとのフレンドリーマッチで初招集組の誰が使われるのかも注目ポイントのひとつになるだろう。