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【コンフェデレーションズカップ2017/カメルーン対オーストラリア戦レビュー】組織的なオーストラリアに日本は勝てるのか?

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 photo by Nazionale Calcio

 

 <両チームともに決定力を欠いて…>

 

 カメルーン 1-1 オーストラリア

得点者:カメルーン=アンギサ(45+1分) オーストラリア=ミリガン(60分)

 

カメルーンのスタメンと交代選手/4-3-3システム】

GK⓵オンドア/DF②マブカ、⑤ヌガドゥ、④テイケウ、⑲ファイ/MF⑰ジュム、⑮シアニ、③アンギサ/FW⑬バソゴグ、⑩アブバカル、⑧ムカンジョ (77分:⑳トコ)

 

【オーストラリアのスタメンと交代選手/3-6-1システム】

GK⓵ライアン/DF⑧ライト、⑳セインズベリー、②デゲネク/MF⑦レッキー、⑬ムーイ、⑤ミリガン、⑦レッキー、③ガースバック、㉓ロギッチ(79分:㉒アーバイン)、⑩クルーズ(65分:⑭トロイージ)/FW⑨ユリッチ(70分:④ケイヒル)

 

【試合内容】

  身体能力の高さで上回るカメルーンが前半の5分過ぎからいくつかチャンスを作る。前半の16分までにシュートを4本放つなど、積極性が光った。しかし、その後はオーストラリアのプレスや粘り強い守備に手を焼き、決定機を作り出すまでには至らない。

 

 それでも前半の35分過ぎから個人技を生かしてオーストラリアのエリア内に何度か攻め込んだカメルーンが、ついに先制点を奪う。前半のアディショナルタイムセンターバックのヌガドゥのロングパスにアンギサがループ気味のシュートで上手く合わせて、均衡を破った。

 

 リードされたオーストラリアは後半、同点に追いつこうと攻撃を仕掛ける。レッキーを軸にパスを回しながらチャンスを窺うが、決定機は作れず、逆に57分にはカメルーンのアブバカルに決定的なシュートを打たれてしまった。

 

 ただ、オーストラリアはその直後にエリア内に持ち込んだガースバックがカメルーンの選手に倒されてPKを得た。これをキャプテンのミリガンがゴール左隅に決めて、1-1に追いついた。

 

 これで少し落ち着いたオーストラリアだが、逆転ゴールを奪えない。トロイージ、ケイヒルといった攻撃的な選手を投入してもカメルーンの守備陣を崩せず、むしろ試合終盤はリズムを崩してしまった。

 

 だが、一方のカメルーンも決定力を欠き、勝ち越しゴールを奪えず。結局、1-1のドローで終わった。

 

【感想】

  カメルーンの13番、バソゴクのスピードと身体能力は凄かった。ああいうのを、生まれ持った才能と言うのだろう。オーストラリアのDFをいとも簡単に抜いてしまうあの個人技に脱帽した。あんな速さと柔軟性があったら、サッカーをやっていて面白いだろうなと素直に思った。

 

 ただ、いくら個人能力が凄くても、それだけでは勝てないのがサッカー。実際、スコアは1-1である。この日のオーストラリアは勝てなかったとはいえ、まずまずの組織力を見せた。

 

 少し厄介だなと思ったのは、オーストラリアがチームとして戦う意識を高く持っているところである。8月31日のワールドカップ・アジア最終予選、そんなオーストラリアと日本はどんな戦術で戦うのだろうか。

 

 オーストラリアのプレッシングと組織的な守備を侮るなかれ。日本はホームとはいえそう簡単にオーストラリアには勝てないだろう。