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【Jリーグ】柏のGK中村航輔はタイプ的に「若林」? それとも「若島津」?

<今Jリーグで注目すべき、“もっともホットなGK”>

 

 2017年のJ1リーグで今もっとも好調なGKと言えば、柏の中村航輔(22歳)だろう。16年はリオ五輪を経験し、A代表候補のGKトレーニングキャンプにも参加した実力者で、いずれ日本代表を背負って立つポテンシャルを秘めている。

 

 日本代表で活躍する川島永嗣(リール)や西川周作(浦和)に比べて知名度は格段に低いが、ピッチでのパフォーマンスは彼らと同等と言っても過言ではないほど素晴らしい。最近のJリーグの試合で言えば、11節のFC東京戦では太田宏介のFK、東慶悟の近距離からのシュート、前田遼一のヘディングシュートをすべてストップ。12節の磐田戦では中村俊輔のFK、さらにエリア内でのシュートもほぼ完璧のセービングで防いでいるのだ。

 

 柏のアカデミーが輩出した「最高傑作のGK」とも言われ、実際、セービングの能力だけでなく、判断力やキックの精度にも目を見張るものがある。今季のJ1で柏が破竹の6連勝と上昇気流に乗れたのも、中村のスーパーセーブがあったからこそなのだ。

 

 中村の強みは安定感。派手な振る舞いでサポーターを沸かすというより、できるだけ正面でキャッチする、もしくはパンチングで弾き返す。かの有名なサッカー漫画「キャプテン翼」のキャラクターに例えるなら、技巧派の「若島津健」(三角蹴りなど曲芸的なセーブが持ち味)ではなく正統派の「若林源三」(必殺技的なセーブはないが、とにかく安定感が抜群)だろう。

 

 “リアル若林くん”こと中村航輔は、今の好調を考えれば5月25日に発表される日本代表のメンバーに選ばれてもおかしくない。いずれにしtめお、名前を覚えておいて損はないはずだ。