サッカーの読みもの

サッカーの基礎的なこと、Jリーグ、世界のサッカーを語る

【コンフェデレーションズカップ2017】改めて伝えたいクリスチアーノ・ロナウドの“真の武器”

f:id:treikax:20170618042009j:plain

 photo by Ludovic Péron

 

マンチェスター・ユナイテッドの入団当時はドリブラーだった>

 

 2017年6月18日、ロシアで開催中のコンフェデレーションズカップポルトガルが登場する。メキシコとのグループリーグ初戦で世界的に注目されているのが、やはりエースのクリスチアーノ・ロナウド。この男が曲者のメキシコからどうゴールを奪うのか。そんなところが世間の関心事のひとつになっている。

 

 確かに、2016‐17シーズンのチャンピオンズリーグでもあれだけの得点力、決定力を見せつけられたら、誰もがロナウドのゴールを期待する。世界最高のストライカーという看板に偽りはないが、ここで、ふと思う。そういえば、昔のロナウドは点取り屋というよりドリブラーだったなと。

 

 ポルトガルの名門スポルティングからイングランドマンチェスター・ユナイテッドに入団した2003年当初、ロナウドはドリブル好きのチャンスメーカーだった。サイドが主戦場でシザースなんかを組み込んだフェイントで対峙したディフェンダーを翻ろうしていた。

 

 03‐04シーズンのプレミアリーグでのゴールが「4」、04-05のそれが「5」、05-06のそれが「9」という成績からも分かるように、当時のロナウドは純粋なゴールゲッターではなかった。

 

<それでも当時から変わってない最大の武器は…>

 

 点取り屋として覚醒したのは翌06-07シーズンからで、このあたりから身体もごつくなっていった。07-08シーズンはプレミアリーグでなんと31得点! マンチェスター・ユナイテッドからレアル・マドリードに移籍した09‐10シーズン以降は、リーガ・エスパニョーラで「26」(09-10)、「40」(10‐11)、「46」(11-12)、「34」(12-13)、「31」(13-14)、「48」(14-15)、「35」(15-16)、「25」(16-17)と凄まじい勢いでゴールを重ねていく。

 

 チャンスメーカーからゴールゲッターへと変貌を遂げたロナウドだが、マンチェスター・ユナイテッド加入当初から変わってない武器がある。

 

 それは空中戦の強さだ。今でこそ超人的な跳躍力はクローズアップされているが、マンチェスター・ユナイテッドに入団した03年当初からロナウドは“空の王者”だった。クラブの試合だけでなく、ポルトガル代表のゲームを見ていても、その頃のロナウドは勝負どころではヘッドでゴールを決めていた記憶がある。

 

 だから、近年のゲームで実況アナウンサーが「今のロナウドはヘッドも強いですね」的なことを言うと、突っ込みたくなる。「いやいや、ロナウドの最大の武器はそのヘッドですから。昔からとてつもなく強いですよ」と。