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【コンフェデレーションズカップ2017/ロシア対ポルトガル戦レビュー】“地味”なポルトガルの持ち味が存分に出たゲーム

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 photo by Nazionale Calcio

 

 <ポルトガルにとっては痛快そのもののゲーム>

 

 ロシア 0-1 ポルトガル

得点者:ポルトガルC・ロナウド(8分)

 

【ロシアのスタメンと交代選手/3-4-3システム】

GK⓵アキンフェエフ/DF⑥ジキア、⑤ヴァシン、⑬クトリャショフ(83分:⑪ブハロフ)/MF③シシュキン(46分:㉑エロヒン)、⑧グルシャコフ、⑰ゴロビン、㉓コンバロフ(68分:⑦ポロツ)/FW⑲サメドフ、⑨スモロフ、⑱ジルコフ

ポルトガルのスタメンと交代選手/4-4-2システム】

GK⓵R・パトリシオ/DF㉑セドリック、③ペペ、②B・アウベス、⑤ラファエル(65分:⑲エリゼウ)/MF⑩B・シウバ、⑭ウィリアン、㉓アドリエン(83分:⑬ダニーロ)、⑮A・ゴメス/FW⑨A・̪シウバ(78分:⑱ジェウソン)、⑦C・ロナウド

 

【試合内容】

  先制したのはポルトガル。前半の8分、左サイドからのラファエルのアーリークロスにエースのロナウドがヘッドで合わせて幸先の良いスタートを切った。

 

 その後もポルトガルは個々の技術を生かしてロシア陣内に攻め込む。ロナウドが決定機を外すシーンもあったが、そのショックを引きずることなく、前線のスモロフになかなかつなげられないロシアを横目に、ボールポゼッション率を高めていった。

 

 前半のシュート数はポルトガルの4本に対し、ロシアは2本。この日のロシアは連係らしい連係が見れず、ポルトガルの守備ブロックをまったくといっていいほど崩せなかった。内容だけならポルトガルが圧倒と、そんな前半だった。

 

 後半もポルトガルのペース。50分にセドリックのクロスからA・シウバがヘディングシュート、58分にはセドリックがミドルを放つ。しかし、いずれもGKアキンフェエフに防がれ、追加点を奪えなかった。

 

 ロシアが流れを掴みそうな時間帯もあったが、それでも慌てなかったポルトガルが1-0で勝利。決勝ゴールのロナウドはもちろん、試合を通して集中を切らさなかった守備陣の活躍が見逃せなかった。

 

【感想】

 そこまでスペクタクルな試合ではなかった。むしろ、地味なゲームだった。

 

 ロナウドという スーパースターはいるが、ポルトガルは決して派手なチームではない。守備から入ってリズムを作り、少ないチャンスをモノにする。それこそ、今の彼らのスタイルだと思う。

 

 その意味で、実にポルトガルらしい試合だった。バイタルエリアでは複数人で取り囲み、エリアに侵入される前に潰す。それを丹念にやっていたあたりに凄さを感じる。

 

 エースのロナウドが決めて、完封勝利。しかも、倒したのは開催国のロシア。ポルトガルにとっては、痛快そのものと言えるゲームだったのではないか。