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【2017年ルヴァンカップ決勝速報】桜、満開──。C大阪が盤石の試合運びで川崎を下す

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 photo by martha_chapa95

 

 2017年11月4日、川崎フロンターレセレッソ大阪が満員の埼玉スタジアムルヴァンカップ決勝を戦った。試合はいきなり動く。前半1分、エドゥアルドのミス(空振り)を見逃さなかったC大阪杉本健勇がGKと1対1になると、右足を振り抜き、先制弾を叩き込む。

 

 早々とリードを奪ったC大阪はそこから守備に軸足を置いた戦い方でベースを握る。川崎にあえてボールを回させるようなスタンスでゴール前をしっかり固め、エリア内に入ってくる選手をことごとく潰していった。15分過ぎには決定的なシュートを打たれたが、これをGKのファインセーブで凌ぐと、しばらく膠着状態が続く。

 

 川崎が押しているようで実はC大阪のペース。前半35分の時点でポゼッション率は川崎が68%でC大阪が32%だが、堅守を武器に今季のルヴァンカップを勝ち上がってきたのがC大阪である。守りを固めて、カウンターを狙うというのは、願ってもない展開だった。結局、守備でリズムを作った桜軍団がしたたかな試合運びで前半を1-0で終えた。

 

 後半に入っても、川崎が攻めて、C大阪が守る展開は変わらない。

 

 中村憲剛家長昭博を軸に敵陣に攻め込む川崎だが、なかなか突破口を開けない。ブロックを敷いたC大阪の守備、とりわけソウザと山口蛍のダブルボランチを攻略できず、時間だけが過ぎて行った。

 

 長谷川竜也、知念慶、阿部浩之を投入してどうにかC大阪の堅守をこじ開けようとするが、上手くいかない川崎は焦りもあり、終盤になると、重要な局面でのミスが目立つようになる。

 

 それにしても、この日のC大阪は選手全員が集中していた。川崎にボールを支配されても、決して慌てず、ほとんど決定機を作らせなかった。FWの杉本も前線からのチェイシングで守備に貢献するなど、まさにチーム一丸となって戦っていた。

 

 そして後半のアディショナルタイムにはカウンターからソウザが勝利を決定づける2点目。2-0で勝利したC大阪リーグカップ初制覇を成し遂げた。