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【コンフェデレーションズカップ2017/準決勝/ドイツ対メキシコ戦レビュー】ドイツ強し。4ゴールはすべて“崩しのお手本”と言うべき得点だった

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 photo by Nazionale Calcio

 

 <ドイツがメキシコを圧倒。4-1でチリとの決勝へ>

 

ドイツ 4-1 メキシコ

得点者:ドイツ=ゴレツカ(6分)、ゴレツカ(8分)、ヴェルナー(59分)、ユーネス(90+1分) メキシコ=ファビアン(89分)

 

【ドイツのスタメンと交代選手/3-6-1システム】

GK㉒テア・シュテーゲン/DF⑱キミッヒ、④ギンタ―、⑯リュディガー/MF⑥ヘンリッヒス、⑧ゴレツカ(67分:⑭ジャン)、㉑ルディ、③ヘクトール、⑬シュティンドル(78分:⑳ブラント)、⑦ドラクスラー(81分:⑮ユーネス)/FW⑪ヴェルナー

 

【メキシコのスタメンと交代選手/4-3-3システム】

GK⑬オチョア/DF⑦ラジュン、②アラウホ、⑮モレーノ、㉓アラニス/MF⑯エレーラ、⑥J・ドス・サントス(66分:④マルケス)、⑩G・ドス・サントス(62分:⑧ファビエン)/FW⑨ヒメネス、⑭エルナンデス、⑳アキーノ(46分:㉒ロサーノ)

  

【試合内容】

 前半の6分、ドイツが手数をかけずに先制する。右サイドからのヘンリッヒスのアーリークロスにゴレツカが右足で合わせて1-0とリードした。

 

 すると、その2分後にはヴェルナーのスルーパスに素早く反応したゴレツカがまたしても右足で蹴り込み、ドイツが早々と2-0とした。どちらもパーフェクトと呼ぶに相応しいゴールで、ドイツの組織力の高さを示す得点でもあった。

 

 その後、メキシコもチャンスを作るが、ドイツのGKテア・シュテーゲンの好守もあり、2-0のまま後半を迎えた。

 

 52分、ドイツのヴェルナーが決定機を迎えるが、これはシュートミス。それでもドイツは59分、ドレクスラー、ヘクトール、最後はヴェルナーという素晴らしいコンビネーションで勝利を決定づける3点目を奪った。

 

 0-3とリードされたメキシコは75分の決定機(ヒメネスのヘッド)もゴールにならず、厳しい展開に。89分にファビエンのミドルで1点を返すものの、後半のアディショナルタイムにドイツのユーネスに4点目を決められてしまった。

 

【感想】

 ドイツのゴールはいずれも素晴らしかった。ボールホルダーだけでなく、ボールを持っていない選手のオフ・ザ・ボールの動きが秀逸だった。

 

 メキシコの個人技を組織力でねじ伏せた準決勝でのドイツの戦いぶりは、今大会のハイライトと言えるだろう。

 

 今大会のドイツは代表歴の浅い選手で構成されているが、そうした経験不足を微塵も感じさせないパフォーマンスを披露している。実力者揃いのメキシコにも臆せず、むしろ堂々と振る舞っている“ヤング・ドイツ”は視覚的にも美しいサッカーを展開しており、今の日本が彼らと戦ったら惨敗するだろうと素直に思った。

 

 最後まで諦めなかったメキシコのスタンスもさることながら、そんなメキシコさえも寄せ付けないドイツの強さに天晴だった。チームを見事にまとめるレーブ監督は、やはり名将だ。