【コンフェデレーションズカップ2017/決勝/チリ対ドイツ戦レビュー】1-0の死闘を制したのは…
photo by Nazionale Calcio
<大ピンチの後のチャンスをモノにして…>
チリ 0-1 ドイツ
得点者:ドイツ=シュティンドル(20分)
【チリのスタメンと交代選手/4-4-2システム】
GK⓵ブラーボ/DF④イスラ、⑰メデル、⑱ハラ、⑮ボーセジュール/MF⑧ビダル、⑳アランギス(81分:⑨サガル)、㉑M・ディアス(53分:⑲バレンシア)、⑩P・エルナンデス/FW⑪バルガス(81分:㉒プッチ)、⑦サンチェス
【ドイツのスタメンと交代選手/3-6-1システム】
GK㉒テア・シュテーゲン/DF④ギンタ―、⑯リュディガー、②ムスタフィ/MF⑧ゴレツカ(90+2分:⑰ズーレ)、㉑ルディ、⑱キミッヒ、③ヘクトール、⑬シュティンドル、⑦ドラクスラー/FW⑪ヴェルナー(79分:⑭ジャン)
【試合内容】
立ち上がりはややチリのペースで試合が進む。サンチェス、ビダルといった主力が積極的にシュートを打って、ドイツにプレッシャーをかけた。そして20分にはビダルのミドルから決定機を迎えている。
これをどうにか防いだドイツは直後、チリのエリア付近でM・ディアスからボールをかっさらったヴェルナーの横パスをシュティンドルが無人のゴールに流し込み、先制点を奪った。
最初のチャンスを首尾よくゴールに結び付けたドイツは以降も組織的な守備とカウンターでチリに対抗。実に手堅い試合運びで、前半を1-0で終えた。
後半に入ってもドイツは冷静に、組織的に戦う。チリの攻撃を上手くいなし、チャンスと見るやカウンターを仕掛ける戦い方で試合をコントロールしようとした。
一方、チリはビダルのパスワークを武器にドイツのゴールへと迫る。70分過ぎから圧力を強め、ビダルが、バルガスが果敢にシュートを打っていった。
それでも、ドイツの守備ブロックは崩れない。チリは84分の絶好機も途中出場のプッチがフイにし、後半アディショナルタイムのサンチェスのフリーキックも止められ、万事休す。1-0のまま、ドイツがコンフェデレーションズカップを制した。
【感想】
ドイツの最後まで戦い抜く精神力はさすが。若手主体ながらも短期間でここまでのチームに仕立て上げたレーブ監督の手腕は素晴らしいのひと言だった。
チリの猛攻を防いだドイツのディフェンス陣は、球際の強さが抜群だった。世界の舞台で勝ち抜くためにはこうした強さが必要であることを、彼らは改めて証明したと言えるだろう。
チリの個人技を組織力で封じたドイツ。まさにチームワークの勝利だった。
ボールポゼッションもシュート数も明らかにチリが上回っていた。それでも、勝者はドイツである。ボールを支配しても、いくらシュートを打っても、肝心のゴールを奪わなければ勝てない。サッカーというスポーツの真理を示したのが、今回の決勝のドイツだった。