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【移籍】なんだかんだ崖っぷち!? フリーの身となった本田圭佑にとって“最良の選択”とは?

<移籍先にこだわりすぎると最悪の事態を招く可能性もある>

 

 2014年1月から3年半過ごしたミランとの契約が6月30日をもって終了し、7月1日からフリーの身となった本田圭佑。果たして、新天地はどこになるのだろうか。

 

 本田自身は「オファーをもらっているクラブはある」と話しており、「一度それをテーブルの上に乗せて検討する」そうだ。そして、次のようなコメントもしている。

 

「試合に出ることを優先して移籍した、ということが過去にないので。自分が成長できて、面白いと感じられる刺激的なクラブで、常に挑戦心をもってプレーしてきた。そう思えるクラブがあるかどうかが大事なことだし、いまは納得のいくオファーが来ていない。その次に試合に出られるか、ということを考えるんでしょうけど、それ(試合出場)がファーストプライオリティーになることはない」

 引用:THE PAGE

J復帰を否定した本田圭佑が移籍先を決める3つの流儀 | THE PAGE(ザ・ページ)

 

 試合出場をファーストプライオリティーにしていない本田だが、近い未来での目標は「ロシア・ワールドカップに出場して、勝つこと」とも言っている。ここでひとつの疑問が浮かぶ。仮に試合に出られないクラブに移籍したとして、日本代表に呼ばれ続けることができるのか、と。

 

 すでに日本代表でもアンタッチャブルな存在ではなくなっている。現代表の序列で本田は右ウイングの2番手(1番手は久保裕也)だけに、来たる2017‐18シーズン、新たなクラブで常時出場できなければ代表から外される可能性だってあるのだ。

 

 だとするなら、ロシア・ワールドカップへの“近道”は常時出場できるクラブとなる。久しぶりに先発出場した6月のイラク戦で確かな存在感を示したのだから、この流れを切るべきではない。移籍先にこだわりすぎて、9月になっても新天地が決まらないという事態になったら、それこそ最悪だ。

 

 単純に思う。本田は“選ぶ側”なのだろうか、と。たいして活躍できなかったミランでの3年半は明らかに失敗だった。そんな本田を獲得したい世界的な名門が存在するとは思えない。正直、本田が言う「面白いと感じられる刺激的なクラブ」からオファーが来る可能性はかなり低いだろう。

 

 もちろん、これまで何度挫折を味わっても這い上がってきた本田のことだ。彼なりのプランが間違いなくあるはずだ。とはいえ、客観的に見ると、期待よりも不安のほうが先行する。本気でロシア・ワールドカップを目指すなら、なにより“出場機会”にプライオリティを置くべきだ。

 

 移籍先として噂されるトルコのガラタサライがレギュラーの座を確約してくれるのなら、それはそれで最良の選択肢と言えるかもしれない。