サッカーの読みもの

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バルサ戦でゴラッソの柴崎岳。ここから真のサクセスストーリーが始まるか

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 photo by martha_chapa95

 

 ヘタフェの柴崎岳が名門バルセロナとの一戦でスーパーなゴールを決めた。ゴール正面近くから左足のボレーで叩き込んだ。負傷交代という残念な結果に終わった(ヘタフェもバルサに1-2と逆転負け)が、この交代がむしろ柴崎の存在価値を高めたかもしれない。柴崎が交代したからバルサが逆転勝ちできたと、そうした見方をするスペインのメディアがあるのも事実である。

 

 ひとつ確かなのは、このゴールで柴崎の評価が高まったことだ。昨年のクラブワールドカップ決勝でレアル・マドリードを相手に2ゴールを決めて、スペイン移籍を勝ち取った柴崎が、今度はバルセロナ戦での強烈な一撃で世界的にメジャーな存在となった。

 

 レアル・マドリードバルサと正真正銘のメガクラブからゴールを奪えたのはもちろん柴崎の実力だが、ある意味、ラッキーな部分もある。いくら名手と言われる選手でもこの両クラブからゴールを奪うのは困難だ。それを、この10か月でやってのけたあたりに大きな価値がある。

 

 柴崎はサッカー選手として大成するために重要な”運”も持っている。ビッグクラブにのし上げるために必要なファクターのひとつがゴール、それもインパクトがあればあるほど効果的だ。

 

 一般人でも知っているクラブから、しかも印象に残るゴールを決めた柴崎の真のサクセスストーリーはここから始まるかもしれない。「この男なら、なにかしらやってくれる」という期待感は、全盛期の三浦知良も持ち合わせていたものだ(代表戦での香川真司にはこういうものがまるで感じられない)。柴崎の未来が非常に楽しみだ。