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【日本代表/ベルギー戦速報】1点が遠く…。善戦のひと言で片づけるべきではない

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 photo by muo1417

 

 2017年11月14日、ブリュッセルでベルギーとの親善試合に臨んだ日本は、ブラジル戦と同じく4-3-3システムを採用。GKは川島永嗣、4バックの最終ラインは右から酒井宏樹吉田麻也(キャプテン)、槙野智章長友佑都、MFは長澤和輝、山口蛍、井手口陽介、そして3トップは右から浅野拓磨大迫勇也原口元気というスターティングメンバ―だった。

 

 日本はブラジル戦と打って変わり、立ち上がりからスピーディーな攻撃を仕掛ける。右サイドの浅野を中心にベルギー陣内に攻め込み、チャンスを作りかけた。山口のパスミスなど軽率なプレーからピンチを招く場面もあったが、GK川島のファインセーブもあり前半30分までは日本の攻撃、守備はいずれもまずまず機能していた。

 

 A代表デビューを果たした長澤も優れたボールコントロールでつなぎ役となり、違和感なくプレーしているように見えた。

 

 そして40分には井手口のFKから吉田がヘッドでゴールを狙う。これは惜しくも枠外だったが、ブラジル戦に比べれば全体的に好パフォーマンスを披露していた。相手のエース、エデン・アザールが不在だったとはいえ、敵地で堂々と戦っていたのだ。

 

 後半に入ると、日本はやや劣勢を強いられる。ベルギーの鋭い出足に対応が遅れ、53分にはデ・ブルイエのスルーパスからピンチを迎えそうになった。細かいミスも目立つようになってきた日本は62分に長澤に代えて森岡亮太を投入。攻撃的なカードを切り、反撃に出ようとした。

 

 68分には浅野に代えて久保裕也を投入した日本は70分、途中出場の森岡がミドルレンジからシュートを狙い、どうにかゴールを挙げようとする。しかし73分、シャドリのドリブル突破、クロスからルカクにヘディングシュートを決められ、ついに失点してしまう。

 

 その後、大迫に代えて杉本健勇を投入した日本は、76分にその杉本が決定機を迎える。しかし、彼の左足シュートはGKに弾かれ、同点とならなかった。78分には原口の代わりにピッチに送り込まれた乾貴士が際どいミドルを放つも、これもゴールにならなかった。

 

 結局、ベストメンバーではないベルギーに0-1の敗戦。勝敗を分けた要因のひとつはプレー精度の差だった。決めるべきところできっちり決めてきたベルギーと、決定機(前半の吉田のヘディングシュート)でも枠外にシュートを飛ばせない日本。ちょっとした差のように見えて実はとてつもなく大きい差……。これがワールドカップなら、ブラジルとベルギーに連敗してグループリーグ敗退が決定となる。そういうことからも善戦などさして意味がないことが分かるだろう。