サッカーの読みもの

サッカーの基礎的なこと、Jリーグ、世界のサッカーを語る

【体罰について考える】昔は日常的な風景だったとも言えたが…

 f:id:treikax:20170613172619j:plain

 photo by martha_chapa95

 

ひとつ確かなことは体罰が…

 

 体罰のニュースを見た。

 

jp.reuters.com

 

  思うところがあったので、少し感情的に書きなぐってみる。支離滅裂な部分があるかもしれないが、ブログなので許してもらいたい。

 

 さて、このニュースを受けての正直な感想は「この程度なら、自分もやられていたなあ」である。問題が起きたのは、埼玉の、とある高校だった。かつて自分も、埼玉の、全国制覇をしたこともある高校のサッカー部員だったから、このニュースを聞いてさして驚きはなかった。むしろ、「昔はこれが日常的な風景だったと言えたが…」と、そんな思いさえあった。

 

 もちろん体罰はいけない。誰かにたたかれたり、パンチされたりして良い気分などしない。ただ、生徒側にしても、それなりの覚悟を持ってサッカー部に入ったのではないかと思う。

 

 少し違和感を覚えるのは、加害者ばかりが注目されている点だ。被害者となった生徒の態度などは実際にどうだったのかなと思ってしまう。つまり、片方側だけの風景を見せられてもなんともいえないということだ。

 

 だから、報道されたニュースに関しては「コーチが解雇」なら、それでいい。学校側がそう決めたのなら、そこに文句をつけても意味はない。

 

 自分の経験談からすると、こうした体罰がきっかけでサッカー嫌いになる人はいる。それも、真剣にサッカーに取り組んでいる人にその傾向は強く見られた。

 

 せっかく才能があるのに、たった一度の体罰によって精神的に傷つき、自分のサッカー理念に疑問を持ち、それまで生きがいだったサッカーを辞めてしまう。「監督の理不尽なやり方についていけないよ」と、そういう同級生が何人かいた。「こういうやつがプロになるのかな」と思っていたサッカー仲間が“高校での苦い思い出を理由”に、大学に進学した途端、サッカーを捨ててしまう。そんなケースもあった。

 

 当時の自分は、そこまで真剣にサッカーに取り組んでいなかった(もちろん頑張ろうという気合いはあった)。それでも、学業の延長上という感じではあるが、「やるからには最後まで辞めない」という信念だけは持っていた。だから、監督になにかされても「まあ、上級生もやられているし、我慢すればいい」という感じで流していた。そもそも、監督が怒る原因は自分にもあったわけで、そこに被害者意識はなかった。

 

 とにもかくにも、難しい問題である。

 

 体罰は受ける側の捉え方によって印象は変わってくる。自分はそういうことをされても「こっちにも問題があったな」と言い聞かせていたが、考え方は人それぞれである。

 

 ただ、ひとつ確かなのは体罰が有能なサッカー選手を壊す可能性があるということだ。それだけは紛れもない事実だと思う。