神戸に加入のポドルスキは“フォルランの二の舞”にならないか?
photo by Wolfgang
<組織的な動きを要求されると…>
全盛期ならまだしも、30歳をこえてキャリアの下り坂に差し掛かったタイミングで神戸に加入したところで一体どれほどの活躍ができるのか。鳴り物入りでJリーグに参戦sした元ドイツ代表FWのルーカス・ポドルスキに過剰な期待は禁物ではないかと、そう思っている。
今季の神戸は、ネルシーニョ監督の下で組織的なサッカーを標榜している。どちらかと言えば守備的で、この指揮官から組織の歯車のひとつになることを求められた場合、おそらくポドルスキは活躍できないだろう。
実際、組織的な動きを要求されたバイエルンやアーセナル時代はほとんど輝けなかった。守備意識の低さは懸念材料で、神戸のサッカーに噛み合うかは微妙なところだ。
エゴイストの香りを漂わせるポドルスキが神戸でブレイクするとすれば、それは自由を与えられた時だろう。守備的な仕事を免除され、攻撃に専念──。事実、王様のように振る舞えたケルン時代はそのオフェンス能力を存分に発揮しているだけに、そうした特別待遇を受ければ神戸のサッカーにハマる可能性は十分にある。
だがそれでも、不安のほうが先行する。かつてC大阪に加入した元ウルグアイ代表のディエゴ・フォルランでさえ、Jリーグの水に馴染めなかったのだ。それだけでなく、
フォルランは入団1年目の2014年シーズンにJ2降格を味わっている。
海外のビッグネームだからといって、日本で活躍できるわけではない。
もしポドルスキがチームにフィットするまでにかなりの時間を要するようなら、“期待外れ”の烙印を押される。低迷中の神戸を救うのか、それとも、フォルランの二の舞になるのか。興味深く見守りたい。