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新天地はまさかのドイツ2部。内田篤人の決断はベストだったのか

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 photo by l3o_

 

<ある意味、理想のクラブに移籍した>

 

 内田篤人の新天地がドイツ2部のウニオン・ベルリンと聞いた瞬間は少々驚いた。マイナークラブに行くくらいなら、シャルケ残留を選択すると思っていたからだ。

 

 内田は右膝を痛めた15年以降も「ステップアップ」を目指していたという。つまり、移籍するならシャルケと同等、もしくはそれ以上のクラブということだ。だから、内田は今季シャルケで活躍して、来季にステップアップを目指すというシナリオを描いているかもしれないと、そんな風に思うこともあった。

 

 しかし、さすがに2シーズン続けてブンデスリーガで実績ゼロとなると、そう都合良く事は運ばないのだろう。シャルケで今季、内田に突き付けられたのはバックアッパーという位置づけだった。このままシャルケにいても試合に出られるかどうかは微妙。となると、日本代表復帰への道のりも怪しくなってくる。

 

 クラブの格に関係なく出番を求めた結果が、ウニオン・ベルリンの移籍だった。しかも監督は、かつてシャルケで内田と深い絆で結ばれていたイェンス・ケラーだ。レギュラーの座が保証されているうえでに、自身のプレースタイルを熟知してもらえている監督の下でプレーすることは、ある意味、理想だ。

 

ウニオン・ベルリンで失敗は許されない>

 

 ただし、もう失敗は許されないというプレッシャーも同時にある。ウニオン・ベルリンで結果を残せなければ、あるいは怪我で早期離脱する事態になれば、今度こそ「内田は終わり」と報道されるに違いない。

 

 内田が復活できるか否か、日本代表に復帰できるか否かは、この半年が勝負と見る。いずれにしても、内田はウニオン・ベルリンでかつてないプレッシャーと戦うことになるだろう。

 

 この選択がベストだったかは、仮に日本代表がロシア・ワールドカップに出場できたとして、来年の本大会メンバー発表で分かるはずだ。