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【ACLでの乱闘騒動に思うこと】浦和レッズは“善”か“悪”か

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 photo by Satomi Abe

 

喧嘩両成敗となっても致し方ないだろう>

 

 「浦和戦ではなにかとトラブルが起こるなあ」。ACL・済州戦での乱闘騒動を見た時の素直な感想だ。

 

 簡単に試合を振り返っておくと、次のような展開だった。

 

試合は敵地での第1戦を0-2で落としていた浦和が、ホームでの第2戦は前半だけで2得点を決めて、延長戦に持ち込んだ。そして延長後半9分、DF森脇良太の千金弾によって、浦和が逆転に成功。準々決勝進出を決めた。

 引用:ゲキサカ

「槙野が指で3-0と挑発的な行動をした」、韓国メディアが乱闘騒動を分析 | ゲキサカ

 

  例の乱闘騒動は、浦和の2試合合計3-2で迎えた延長後半のアディショナルタイムに起きた。

 

控え選手のDFペク・ドンギュがMF阿部勇樹に飛び掛かり、ひじ打ちを食らわせるところが映像に収められると、タイムアップと同時に済州の選手やスタッフがピッチに乱入。至る所で小競り合いが起こり、追い回されたDF槙野智章が走ってロッカールームに逃げ込む姿もあった。

引用:ゲキサカ

「槙野が指で3-0と挑発的な行動をした」、韓国メディアが乱闘騒動を分析 | ゲキサカ

 

 一見、済州サイドが仕掛けた乱闘に思われる。しかし、実際のところは不透明だ。韓国メディアは次のような見解を示している。

 

韓国メディア『スポーツソウル』は「なぜこのようなことが起こったのかを含め、済州の今後の対応が重要になる」と指摘し、一連の騒動を分析。「済州によると、済州の選手たちに向かって槙野が指で『3-0』を示す挑発的な行動をとったと思われる」と、発端となった出来事を解説した。

 引用:ゲキサカ

「槙野が指で3-0と挑発的な行動をした」、韓国メディアが乱闘騒動を分析 | ゲキサカ

 

 これが真実だとすると、浦和サイドが加害者という見方もできる。あれだけの乱闘騒動になるにはそれなりの原因があるはずで、喧嘩両成敗となっても致し方ないだろう。

 

 で、冒頭の感想だ。浦和はACLだけでなく、少し前の鹿島戦でも問題を起こしている。そう、「口臭いぞ」事件だ。この事件の詳細は省くが、これも浦和サイドが仕掛けた騒動と捉えられなくもない。

 

 一度ならず、二度までも同じような乱闘騒動を起こしては、「偶然」という都合のいい言葉ではすまされない。「口臭いぞ」事件では鹿島の小笠原満男も「こういう言動は今回が初めてではない」といったニュアンスのコメントを発している。

 

 しかしながら、正直、真相は分からない。推測だけでは限界があるし、浦和には浦和の言い分があるだろう。挑発行為はサッカーの試合でなら普通に行なわれていることだと思うし、むしろその挑発行為にのってきた相手が悪いという意見もあるはずだ。

 

 それでも、今回の騒動で浦和を全面的に肯定する気にはならない。むしろ膨らむのは次のような疑問だ。浦和は“善”なのか“悪”なのか…。

 

 いずれにしても、浦和には今回のような目立ち方をしてもらいたくない。日本最大のサポーターに支えられていると言われているのだから、喧嘩ではなく、プレーで脚光を浴びてもらいたい。