【17.8.24 ハリルホジッチ監督コメント⓵/冒頭部分】「 攻撃されればされるほど、批判が多ければ多いほど、私は強くなる」
photo by muo1417
17年8月24日の日本代表メンバー発表(対オーストラリア/8月31日、対サウジアラビア/9月5日)でのハリルホジッチ監督のコメントの<冒頭部分>を紹介する。
<冒頭部分>
「我々にとって大事な試合です。愛国心や誇りなどがこの試合には絡んでくるので、応援してもらいたい。日本がワールドカップ予選でオーストラリアに勝ったことがないそうですが、この前のオーストラリア戦では勝つ可能性がありました。
たくさんの困難な状況があり、これまででリストを作るのが一番難しかった。しかしながら、私はこのチームは戦える個性を持っていると思います。出だして苦しみましたが、今、日本はグループの首位に立っています。最近、批判も耳に入ってきますが、そういう状況は好きです。攻撃されればされるほど、批判が多ければ多いほど、私は強くなります。
この試合では選手たちに侍になってもらわなければなりません。ゲームに参加する選手たちにはしっかり勝利を求めてもらいたい。ワールドカップにつながる試合ですから最高の準備をしたい。このチームにはそれができると信じています。
歴史に残る試合をしたい。オーストラリア戦で勝利することをチャレンジとして捉えたい。埼玉の素晴らしい雰囲気の中で戦えますが、こうしたプレッシャーの中で初めてプレーする選手もいます。
私は2か月前から相手を分析しています。ロシアでコンフェデレーションズカップも見ました。相手のひとりを除いてベストメンバーで来ます。特にフィジカル面で印象の強い、アグレッシブなチームです。フィジカル的な戦いもあることを考えなければいけませんが、我々の特長も出しながら、自分たちを出して集中して戦わなければいけない。
それができれば相手にとって困難なゲームになる。私はそれをポジティブに捉え、立ちはだかる大きな障害を乗り越えられると思っています。
今回初めて合宿に27人の選手を呼びます。何人かの選手には心配もあるのでこうしました。手元に呼んで、選手の可能性や状態を見るためです。ここ最近、1か月はドクターやトレーナーがヨーロッパやメキシコで(本田)圭佑を見ました」
(日本サッカー協会のYoutube公式チャンネルで生中継された会見で、ハリルホジッチ監督が話した言葉をもとに構成したもの)
今回ハリルホジッチ監督が選んだ27人には、コンディションに不安がある大迫、本田、香川なども含まれていた。初招集はセレッソ大阪の杉本だけで、経験を重視したメンバー構成と言えるだろう。
ちなみに、日本はアジア最終予選の8節を終えてグループBの首位に立つ。グループBの順位と勝点は以下のとおり。1位/日本(勝点17)、2位/サウジアラビア(勝点16)、3位/オーストラリア(勝点16)、4位/UAE(勝点10)、5位/イラク(勝点5)、6位タイ(勝点2)。
オーストラリアとのホームゲームは引き分けさえも許されない大一番だ。ここで躓けば日本はプレーオフに回る可能性が大きくなる。サウジアラビアとのアウェーゲームで勝つということはなかなか厳しいだけに、やはりホームでオーストラリアを叩きたい。
そのオーストラリア戦を落とせば、ハリルホジッチ監督が解任されるとの報道もある。プレーオフに回れば、最終的に北中米&カリブ海地区の最終予選4位と戦わないとワールドカップ本大会への道は開けない。世界から見て「弱小」の部類に入る日本が、北中米&カリブ海地区の”強豪”と戦って勝てる確率は高くないだろう。
オーストラリア戦は日本サッカーの未来を占ううえでも、文字通り負けられない一戦となるのだ。