【日本代表】あなたは“技巧の乾派”、それとも“タフな原口派”?
photo by muo1417
<シリア戦での原口の地味な貢献も忘れてはいけない>
シリアとの親善試合を経て急速に評価を高めているのが、乾貴士だ。58分から途中出場したこのテクニシャンは左ウイングとして躍動。多彩なフェイントと股抜きのスルーパスなどで観衆を魅了し、強烈なインパクトを残した。
シリア戦での乾関連の記事を見ると、「個人技が光る」「キレのあるプレー披露」などと彼のパフォーマンスを褒めたたえるものが目に付いた。
ただ、冷静に考えてほしい。乾がピッチに入ったのは、すでにシリアがガス欠状態に陥る寸前の時間帯である。乾ほどのテクニシャンなら、あれくらいやって当たり前だろう、とそんな見方もできるわけだ。
確かに上手い。あんなドリブルができたらサッカーが楽しいだろうなあと素直に思う。しかしシリア戦のプレーだけで、乾を「左ウイングのレギュラーで使え」というのはどうか。
この日、左ウイングで先発出場した原口元気がその乾と交代するまで懸命に走り続け、相手の体力を削ってくれた貢献は決して忘れてはならない。
ひとつ断っておくが、原口の猛烈なファンでは決してない。ここで強調しておきたいのは、サッカーでは“バランス”が非常に重要だということだ。
アウェーのイラク戦、失点が命取りになるかもしれないこの一戦で、左ウイングのスタメンに相応しいのは、“技巧の乾派”、それとも“タフな原口派”か。
昨年10月のオーストラリア戦、今年3月のUAE戦と今回のワールドカップ最終予選のアウェーゲームでハリルジャパンはカウンター気味のサッカーで勝点を積み上げてきた。そうした背景を踏まえて、みなさんならどちらのアタッカーをスタメンに起用しますか?